1) パラメータ解説

 ゲームを始めるにあたって、各プレイヤーには、持ち駒とも言うべきキャラクターを作っていただくことになります。

 そのキャラクターは、個性や力量をはっきりと表すために、多くの数値(パラメータ)で表されます。

 以下に、各パラメータの解説を記します。

 その際、キャラクター・シートをご参照いただくと便利です。

特性値

 各キャラクターに生まれつき備わっている能力の高さを表したものです。

 経験を積んでレベル(後述)を上げることによって、無限に上昇させることができます。後で述べる回避値修正とは、いずれもこの値によって決まります。

筋力

力の強さを表します。

持てる物の重さや攻撃力などに影響します。

知恵

知識の量を表します。

精霊魔術(後述)の回避や威力などに影響します。

信仰心

キャラクターの多くが持つことになる崇拝対象への信心深さを表します。

神聖魔術暗黒魔術(後述)の回避や威力などに影響します。

精神力

気合いや根性といったものを表します。

魔法を唱える際に一時的に消費される魔力(マジック・ポイント:以下MP)の高さや、精神魔術(後述)の回避や威力などに影響します。

生命力

肉体的なタフさを表します。

打たれ強さ、すなわち耐久力(ヒット・ポイント:以下HP)の高さなどに影響します。

敏捷度

行動の迅速さを表します。

他者との間での行動の順番、移動力、攻撃回数などに影響します。

幸運度

どれだけ幸運に恵まれているかを表します。

現実には経験によって高まるとは考えられない能力なのですが、このゲームの世界では、他の特性値と同様に上昇するものとします。

罠の回避など、様々なことに影響します。

魅力

人などを引きつける力を表します。

その根本が容姿にあるのか、それとも内面的なものにあるのかは、キャラクターによって異なります。

統率力(後述)などに影響します。

回避値

 回避行動等を行う際の成功率に関わる数値です。(例:敏捷度回避値を使って、罠を避ける)

 特性値に左右されますが、特性値と違い上限があって、通常は18を超えることはありません。

 ここでは各回避値の名称を述べるにとどめます。詳細は、この章の「6)行動判定」をご覧ください。

略称 意味 正式名

S

(Strengthの頭文字)

筋力回避値

I

(lntelligenceの頭文字)

知恵回避値

P

(Pietyの頭文字)

信仰心回避値

M

(Mentalityの頭文字)

精神力回避値

V

(Vitalityの頭文字)

生命力回避値

A

(Agilityの頭文字)

敏捷度回避値

L

(Luckの頭文字)

幸運度回避値

F

(Fascinationの頭文字)

魅力回避値

修正

 回避値とともに特性値の影響を受けるパラメータですが、回避値と違って上限がありません。

 また、このパラメータは単独で使用されることが少なく、たいていは攻撃力やHPなどの数値に加算されるボーナス値扱いになっています。

攻撃力修正 (筋力による修正)

自分が持つ武器の攻撃力に加算されて、その合計が自分の攻撃力となります。

敵判別修正 (知恵による修正)

特殊能力(後述)に含まれるパラメータ「敵判別」の基本値に加算されて、その合計が敵判別の成功率となります。

ディスペル修正 (信仰心による修正)

特定のクラス「2)種族・クラス解説」参照)のキャラクターのみ、特殊能力のパラメータ「解呪」「ディスペル」の成功率とします。

その他のキャラクターに対しては、通常は意味を持ちません。

MP修正 (精神力による修正)

MPの基本値の重要な構成要素となっています。

HP修正 (生命力による修正)

HPの基本値の重要な構成要素となっています。

命中率修正 (敏捷度による修正)

そのキャラクターの基本命中率・回避率(「7)戦闘時用のルール」参照)を、それぞれ上げます。

交渉率修正 (幸運度による修正)

店での値引き交渉(「8)平常時用のルール」参照)や、戦闘の際の敵への降伏勧告・和平交渉(「7)戦闘時用のルール」参照)などの成功率を上げます。

統率力 (魅力による修正)

戦闘時に有効となるパラメータです。この値が、基本命中率などの様々なパラメータに加算されます。

キャラクターが何人か集まって行動をともにしている(その集団をパーティーと呼びます)ときは、各キャラクターはリーダーを一人決めて、リーダーの統率力を採用できます。

上昇値

 回避値修正とが特性値の影響を受けるのに対して、上昇値は特性値に影響を及ぼします。

 種族クラス属性「2)種族・クラス解説」参照)によってはぼ決まる、固定された数値で、レベルアップ(「4)レベルアップについて」参照)の際、特性値をこの数値と同じ分だけ余分に上げます。

技能

 キャラクターの、様々なことへの熟練度を示すパラメータです。詳細は「6)行動判定」で解説します。

特殊能力

 技能が訓練しだいで誰でも伸ばせる能力なのに対して、特殊能力を身につけるためには特定のクラス「2)種族・クラス解説」参照)に就いていることが必要です。

 以下に各能力の解説と、それを身につけるために就く必要のあるクラスを記しますが、クラスの詳細については「2)種族・クラス解説」を参照してください。

快打

クリーン・ヒットともいいます。

攻撃の際の急所への一撃のことで、無条件で命中扱いとなるうえ、相手の防御力を無視してダメージを与えられます。

全ての者が繰り出せますが、フェンサーは他の者よりも高い確率で繰り出せます。

以下3つの欄には、それぞれが繰り出される確率を書きます。

昏倒打

スタニング・ブロウともいいます。

ファイターのみが繰り出す、無条件で命中するうえ、相手を気絶させることもある攻撃のことです。

致命打

クリティカル・ヒットともいいます。

エクスパートのみの能力で、無条件で命中扱いとなり、さらに相手を死亡させます。

攻撃回数

攻撃回数は敏捷度によって決まりますが、パラディンだけはさらに1回余分に攻撃ができます。

そうした攻撃回数をこの欄に書きます。

不意討ち

アーチャーパーティー全体での不意討ち攻撃とは別に、飛道具による不意討ち攻撃ができます。

この欄には、その成功率を書きます。

渾身の一撃

ウォーリアーのみが繰り出せる強力な攻撃です。

この欄には、渾身の一撃を繰り出せるかどうかを書きます。

流儀

ナイトの間に広がっている技で、魔術師でいうところの魔法にあたります。

種類は多くありませんが、どれもかなり強力です。

この欄には流儀を会得したのかどうかを書き、流儀の内容は別の欄に書きます。

防御力

バトラーはあまり重厚な防具を着けられませんが、無条件で高い防御力を得ることができます。

その際のボーナス値をこの欄に書きます。

移動力

攻撃回数と同様に、移動力も敏捷度によって決まりますが、ランサーだけは他のクラスの者よりも移動力が高くなっています。

この欄には、そうした移動力を書きます。

敵判別

全ての者にある能力ですが、ウォーロックは他の者に比べてこの能力が高くなっています。

この欄には敵判別の成功率を書きます。

抵抗力

毒等の魔法には関係ないものへの抵抗力と、魔法への抵抗力とに分けてあります。

前者はソーサラーが、後者はクレリックが、それぞれ他のクラスの者に比べて高い能力を持っています。

その二者に与えられるボーナスを、この欄に記入します。

解呪

読んで字のごとく呪いを解く能力で、セイントのみが持つ能力です。

ここ以下の欄には全て、それぞれの成功率を書きます。

ディスペル

ゾンビ等の亡者(アンデッドともいいます)を消し去る能力です。

ビショップにのみ備わっています。

鑑定

発見した未知の道具(アイテムともいいます)の正式な名前や能力等を調べる能力で、セイジにのみ備わっています。

罠判別

罠の存在および種類を調べる能力です。全ての者に備わっていますが、なかでもハーミットは高い能力を持っています。

罠解除

存在および種類を知った(あるいは決めつけた)うえでの、罠を解除する能力です。

罠判別と同様に全てのキャラクターに備わる能力ですが、モンクは他の者よりも高い能力を持っています。

偵察

パーティーの他のメンバーと別行動をとって、離れた場所の様子を探ってくる能力です。

全キャラクターに備わっていますが、ドルイドは他の者よりもこの能力が高くなっています。