12) 呪文解説
ここでは、このゲームの世界に存在する、たくさんの呪文の体系(魔術:以下この表現を踏襲)について、解説を行います。
魔術の種類
このゲームの世界の魔術は、2種類の方法によって大きく分類されます。
分類方法のうちの1つは、魔法の力の源によるもので、これによって魔術は精霊魔術・神聖魔術・精神魔術・暗黒魔術に分類されます。このそれぞれの魔術に関しては、次々項から詳しく解説していきます。
そして、もう1つの分類方法は魔法の威力によるもので、初級魔術・上級魔術・超上級魔術に分類されます。ただし超上級魔術は、このゲームの世界の一般的な人々には知られておらず、かつ誰にでも習得できるものではありません。「呪文一覧表」(後掲)のNo.で見ると、1~20が初級魔術、21~36が上級魔術となっています。
魔術の系統
精霊魔術なら地系・水系・火系・風系といった具合に、各魔術には複数の系統があります。(全系統に共通の呪文も多数あります)
キャラクター作製時には、魔法が使えるキャラクターには、ある魔術からは1つの系統だけを選んでいただくようになっています。
ここで気を付けなければいけないのは、よほどのことがない限り、他の系統の魔術は習得できないということです。
例えば地系の精霊魔術を選んだウォーロックは、通常の手段では水系・火系・風系の精霊魔術は習得できないのです。
他の系統の魔術を習得しようと思えば、何かのイベントが起こるのを待つか、クラスチェンジを行うかしなければなりません。(前記の例なら、他の系統の精霊魔術を使うウォーロックなどにチェンジする、など。ただし、それまで習得できた系統の精霊魔術は、以後は習得できなくなります)
精霊魔術
自然の中のあらゆる物に宿るとされる、精霊(知能を持った生命体です)と契約を結ぶことにより、その精霊の力を引き出す魔術です。
PCが使える魔術は、四大精霊と呼ばれる、地・水・火・風の各系統の精霊の魔術です。
初級魔術は下級精霊の力を引き出し、上級魔術は上級精霊の力を引き出して使います。
各系統の初級、上級精霊は以下のようになっています。
地系(ちけい)
下級精霊…コボルド(Kobold):犬の顔をした、人間型の精霊。
上級精霊…ノーム(Gnome):髭面の小人の姿をした精霊。
水系(みずけい)
下級精霊…ウンディーネ(Undine):少女の姿の、水でできた精霊。
上級精霊…ナイアード(Naiad):若い女性の姿をした精霊。
火系(ひけい)
下級精霊…サラマンダー(Salamander):炎でできたトカゲの姿をした精霊。
上級精霊…エフリート(Efreet):炎でできた巨人の姿をした精霊。
風系(かぜけい)
下級精霊…シルフ(Sylph):少女の姿の、透き通った精霊。
上級精霊…ジン(Jinn):透き通った巨人の姿をした精霊。
なお、超上級魔術は「空系」という系統になっており(地・水・火・風・空の五大精霊の一つで、空すなわち虚空の精は、他の精霊を包括すると言われています)、どの系統の魔術を習得してきた者も、レベルが上がればこの系統の魔術の習得に移れます。
ただし、虚空の精霊との契約交渉は非常に難しく、この魔術を使える者はほとんどいません。
精霊魔術の全般的な特徴としては、攻撃呪文が多いことが挙げられます。
神聖魔術
神などの、神界に属する者の力を借りて行使する魔術です。
系統は4つで、それぞれ神の名をとっており、オーゼス系・ゼイバラル系・セフィーア系・キャロライン系となっています。
初級魔術は、神に仕える天使の力を借りて行使されます。
上級魔術は、神の力を借りることによって行使されます。
超上級魔術は、それまでどの系統をとっていてもオーゼス系となります。ただしこれは、神に選ばれたごく限られた者しか使えません。
全般的な特徴としては、治療呪文が多いことが挙げられます。
精神魔術
他の魔術が、何者かの力を借りて行使されるのに対して、精神魔術は自分の力だけを用いて行使します。
系統名は、その系統を開発した者の姓になっています。
その名前は、デュランド系(開発者ラルフ・デュランド)、ヴィラスケイズ系(開発者ウィンストン・ヴィラスケイズ)、フォルカーク系(開発者ライオネル=フォルカーク)、マトロック系(開発者アーマンド・マトロック)の4つです。
初級魔術と上級魔術とは、単に威力の面から区別されているだけで、他の魔術のような明確な区分はありません。
超上級魔術は明らかにされておらず、現在開発中との噂もあります。
全般的な特徴としては、精神、とくに魔力に作用する呪文が多いことが挙げられます。
暗黒魔術
神聖魔術と基本原理は同じなのですが、悪の神、すなわち魔神や、それに仕える悪魔の力を借りて行使される点が異なります。
系統は、ダルシンド系・ディノルド系・ティルミリア系の3つが確認されています。が、PCに習得が可能なのはディノルド系だけで、しかもキャラクター作製時からは習得できません。(後述の呪文一覧表には、これらの他に「ガルグ系」がありますが、人々には知られていないという位置づけのものです)
冒険の途中で何かが起こった場合(例えば、ディノルドに会って契約を結んだ場合)に初めて、自分のレベルに見合っただけの呪文を使えるようになります。
ディノルド系暗黒魔術の習得例:
(呪文習得速度の詳細については、「呪文一覧表」の凡例を参照してください)
レベル25ソーサラーならNo.25までの呪文を、レベル25ナイトならNo.19まで呪文を、それぞれ習得できます。
習得にはクラスの制約はありません。
初級戦士系クラスの者やエクスパートの習得速度は、他の上級戦士系クラスのものに準じます。
他のクラスの者の習得速度は、自分が他の呪文を習得する速度に準じます。
暗黒魔術の初級魔術は、魔神に仕える悪魔の力を借りて行使され、上級魔術は、魔神の力を借りて行使されます。
超上級魔術は謎に包まれていて、かつ属性が善の者には習得できません。
全般的な特徴は、基本的に神聖魔術に近いのですが、神聖魔術より若干、攻撃呪文に力点が置かれています。
呪文一覧表
次に掲げるものが、各魔術の一覧表です。
精霊魔術
神聖魔術
精神魔術
暗黒魔術
凡例
No.
いわゆる呪文の整理番号です。初級術者系クラスの者や、ドルイド、モンク、ハーミット(つまり呪文習得が速いクラスの者)は、この数がその呪文を習得するレベルとなります。
名称
呪文の名称です。
時
その呪文を使える時が記入されています。
3種類あって、「戦」と書かれているものは戦闘時にだけ、「平」と書かれているものは平常時にだけ、「常」と書かれているものはいつでも使えます。
対象
その呪文を何に対してかけるのかが記されています。
「1体」や「12休まで」などと書かれているものは、生命体が対象です。この場合、例えば敵と味方が折り重なって、戦場マップの1つのマスに複数のキャラクターがいても、敵だけあるいは味方だけに効果を及ぼせます。
「~まで」という形式のものの場合は、対象数を減らすのは自由です。
「2×3」や「50m四方」などと書かれているものは、場所が対象です。この場合、範囲内の全てのキャラクターや物品に効果が及びますので、注意してください。
『2×3』は、戦場シートのマス(3マスで5m)を基準としています。この場合、縦2マス横3マスの長方形、あるいは縦3マス横2マスの長方形を範囲に設定できます。ただし、斜めに設定することはできませんし、範囲を狭めることもできません。
「マスの4辺」などと書かれているものは、上記と同じく場所が対象ですが、マスの境目にしかかけられません。ただし、マスの境目を対象に設定して、かつそれが途切れ途切れになっていなければ、どのような形にもできます。
なお、対象に関する全般的な約束事として、備考欄に「効果範囲は術者を中心におく」旨の記述がないものであっても、対象は術者から100m以内の場所になければなりません。
(ごく一部の例外は除きます。また、キャラクターを対象とする呪文は、そのキャラクターが見えていることが必要です)
効果
その呪文の効果(例えば、オーゼス系神聖魔術の‘Lightning’なら「ダメージ1D200+200」)が印してあります。
また、一部の呪文には、その呪文がどのようなものか(例えば、‘Lightning’なら「天からの大雷」)も記してあります。
抵抗
呪文の効果が及んだ者が、その呪文に対して自分の意志で抵抗を試みる場合の成功率が書かれています。
例えば、「20+3P」と書かれていて、抵抗する者のP(信仰心回避値)が4ならば、抵抗成功率は20+3×4=32%で、抵抗判定(「7)戦闘時用のメール」参照)の際に1D100を振って、出た目が32以下なら抵抗成功です。
結界
呪文の無効化能力を持った者がその呪文を受けた場合に、その能力を使ってその呪文を無効化できるかどうかを記しています。
「有効」なら結界が有効となり、呪文を無効化できます。
「無効」なら結界は無効で、呪文を無効化できません。
MP
その呪文を使ったときに一時的に減少するMPの量です。
現在のMPがこの数より少ない場合、その呪文は使えません。
LV
ウォーリアー・パラディン・ナイト・セイント・ビショップ・セイジといった、呪文習得速度が低いクラスの者がその呪文を習得するレベルを表します。