突然の新製品情報にいてもたってもいられず、Cintiq 16(とペーパーライクフイルム)をゲットしました。
少し使ってみて、レポートをまとめてみました。
総括はつぎのとおりです。
・画面の割に外寸が小さくて、とても設置しやすい
・違和感のない使い心地で、快適に使える
・グレー部分が黄色っぽい(調整で解決)
・上記の発色の問題以外は優秀。値段とのバランスがいいからお勧め
・ペーパーライクフィルムの芯の減りは異常
これまで使っていたのは「Cintiq Companion Hybrid」。13インチのモデルです。
今度は16インチ弱にアップ。これがどう効いてくるか。
今回取り揃えた品はこんな感じです。
本体、ペーパーライクフィルム(ミヤビックス製)、フェルト芯(Pro Pen 2用)。本体の箱が想像より大きくてビビりました。
箱の中身は上の写真のようになっていました。上に入っているのは「3 in 1ケーブル」の電源プラグ部分のケーブルです。
本体を出すと、「3 in 1ケーブル」の残りの部分、マニュアル、Pro Pen 2が入っていました。
箱はすごく大きく感じましたが、いざ本体を並べてみるとこんな感じ。ショートカットボタンがないこともあって、画面の割に外寸の差を感じません。
場所を取らないことが、設置にすごくメリットを発揮してくれました。
フィルムを貼ってから(大きさゆえに、そこそこ苦労しました)、接続して比較。
ちなみに両機種は本体のコネクタの形が同じなのですが、電源が別物で、コードの使い回しはききませんでした。残念。
こちらはCintiq Companion Hybrid。発色確認用の別モニタ(NEC P242W)とクローンで併用しています。
カメラの設定を固定しておいて、Cintiq 16を比較撮影。気持ちいい発色だと感じましたが、前の写真と比べてみると黄色いですね。
グレーが黄色く出ます。上の写真で、薄く表示させている鉛筆ラフの部分を、メインモニタ・Cintiq16で比べていただけるとお分かりになるかと思います。
ワコムの「デスクトップセンター」で「ディスプレイ設定」を選んで、「カラー設定」を「カスタムカラー」にして以下の設定にすると落ち着きました。
描き心地ですが、標準状態のガラス面はマットな加工がしてあって、従来のツルツルのガラスより少し抵抗感があります。私はフィルムを貼る前に少しだけ隅で試しましたが、この感触を気に入る方は多いのではないかと。
フィルムを貼った後は、思っていた以上に表面がザラザラで、しかもその目が粗いです。これがペーパーライクフィルムなのかと驚きました。そのぶん映り込みは抑えられていて、作業のストレスは少ないです。
描き心地もすごくよくて、慣れるにつれて快適度が増していきました。
フィルムを貼った状態ですが、ノーマル芯とフェルト芯の比較。
なお、標準状態でフェルト芯を使うことは非推奨とされています(画面を傷めるそうです)。
フェルト芯のほうが滑らないぶん、少しだけ線が定まるように感じました。
ですが。
ペーパーライクフィルムを試そうとしている方、要注意です。
芯がノーマル状態の100倍減ります。
上の写真は左から、以下のとおりです。
・半日使ったノーマル芯
・半日使ったフェルト芯
・使用前のフェルト芯
・Cintiq Companion Hybridで使ってきたフェルト芯(1年ほど使用)
正直、100倍は控えめな表現です。私は今まで、フェルト芯1本で同人誌を3冊出したことがあります。それが2ページの線画で芯がだめになって、検知漏れの多発に至りました。
このペースだと、薄めの同人誌1冊で芯代が3,000円ぐらいになります。快適だけど、こんなに芯が減るようではこの先がつらすぎて、やむなく別のフィルムを取り寄せ中です。
(余談ですが、これほど芯を削るだけあって、フィルムに傷は見当たりません。それにしてもPro Pen 2の芯の軸、細いですね)
本体の右についている黒いものは、ペンホルダー。合成繊維の布製で、気軽にペンを差せます(上の画像は、ペンを差した状態です)。
引っ張ると外せる(そして本体の左右どちらにも差せる)ようになっていて、そのパーツにノーマル芯が3本入っています。そのパーツの穴にペンの芯を差し込んで、ペンを斜めに傾けて引っ張ると芯が抜けるようになっています。
描き心地に関する他の感想は、このような感じです。
・視差・反応速度とも申し分なし
・画面サイズがとても心地よくて、ストレスが少ない
・本体内蔵のスタンドで不便は感じない
・Pro Pen 2の8,192階調の威力は実感できず
・タッチ機能がないのはやや不便だが、他のデバイスで代替可能
タッチ機能・ショートカットボタンの代替としては、次のものを使うことにしました。
・拡縮...マウスのホイール
・回転...PowerMate
・手のひらツール...ペンボタンにショートカットを割り当て
・ショートカットボタン...ExpressKey Remote
このサイズ・この使用感でこの価格は、やはり強いと思います。上記の発色のことを割り切れれば買いだと思います。
ご検討の参考になりましたら幸いです。
2019年1月14日 20:30 カテゴリー:雑記