5) 「凪の国の同盟」諸国(3)
レグナサウト王国
「東の凪の王国」とも呼ばれます。
西でフォルテンガイム連合王国と、北で(海を介して)フィノス・セーダ王国とそれぞれ接しており、両国とよい関係を保ってきただけに、フィノス・セーダが離反しかけていることで、どちらにつくか悩んでいるようです。
国土
アルデリア大陸の東部が国土となっています。
また、アルデリア大陸東方のニーゼ諸島(大小様々な島々からなります。一番大きな島をニーゼ島といいます)も国土に含まれます。
アルデリア大陸の他の国々に比べて山が少なく、「大災害」でできたとされる大地溝帯も少ないので、人が住める地域が広いのが特徴です。
気候
典型的な大陸東岸型の気候です。
一年を通じて湿潤で雨が多く、夏は暑く冬は寒い気候です。
夏期には台風(ハリケーン)もやってきます。
産業
主要産業は農業・工業です。
穀物を多く産するほか、質のいい工業製品を作り、周辺各国にも輸出しています。
その高い工業技術は、世界中の注目を浴びています。
政治
ローエルンやフォルテンガイムと違い、連合王国の形態をとっておらず、国王は専制君主として君臨していますので、広い国土の全てを王が掌握する形となっています。
国事をサポートする議会はなく、王やその側近が様々な決裁を行っています。
現在の国王は、マリアニータ・グラッドストーン3世(19)です。
王国の首都は、国土のほぼ中央にあるアリエスタNCL(Ariesta New Capital of Legnasaut:人口約50万人)です。
かつて首都は東部沿岸にありましたが、モンスターの襲撃により壊滅し、現在の場所に再興されています。
なお、王国全体の人口は約320万人です。
軍事
この国の軍は、レグナサウト防衛軍と呼ばれます。
その組織を4つに分けて、モンスターなどからの国土の防衛にあたっています。
ローエルンと違って、国土が明確に4つに分かれているわけではないので、北部防衛軍・西部防衛軍・南部防衛軍・東部防衛軍の4つに分かれ、それぞれが相互に協力し合って活動しています。なお、首都アリエスタNCLは、4つの防衛軍全てが担当することになっています。
なお、それぞれの防衛軍は、接する外国からの防衛の役割も負っています。
危険度の高いと思われる順に、各防衛軍の重要度も高いと見なされていて、謎の国アウドナルス帝国に接する南部が最重要とされ、続いて同盟離反の兆しのあるフィノス・セーダ王国に接する北部、盟友フォルテンガイム連合王国に接する西部、そしてとくに接する国のない東部という序列があります。
ですが東部防衛軍には、国王の密命により未知の外敵(神の眷属と言われています)に備える役割があり、軍団長をはじめ、実は一番の実力者が集められています。
なお、防衛軍の長は国王となっていますが、軍人のなかでのトップには、南部防衛軍の軍団長がついています。
各軍団長は、それぞれ「南方の衛士」「北方の衛士」「西方の衛士」「東方の衛士」と呼ばれていて、一人で一軍と戦えるとすら言われる、図抜けた実力者がついています。
「南方の衛士」はレオパルト・フォン・ヒルデスハイム(45)、「北方の衛士」はブリジット・ロリアン(36)、「西方の衛士」はエドワード・リズモア(25)、「東方の衛士」はイングリット・ウルム(18)です。