5) 「凪の国の同盟」諸国(2)

ローエルン連合王国

 同盟国間での相対的な国土の位置から、「西の凪の王国」とも呼ばれます。

 フォルテンガイム連合王国との結びつきが非常に強い国です。

国土

 アルデリア大陸の西部が国土となっています。

 その他に、アルデリア大陸の西に隣接しているヴェスタガイン島という大きな島や、大陸北方のブランツ島の一部なども領有ししています。

 アルデリア大陸の部分は、大地溝帯(「大災害」の隕石の衝突によって生じたものと考えられています)によって事実上北・中央・南の3地域に分かれています。

 その地域名は、北から順にアムネリア・レジアガント・ロイデンヴァイスとなっており、それぞれが独立した王国となっています。この3国と、ヴェスタガイン島を国土とするヴェスタガイン王国との4つで、ローエルン連合王国を形成しています。

気候

 全般的に温暖で湿度の低い、快適な気候に恵まれています。

 夏は温度があまり上がらず、冬は逆にあまり寒くならない、西岸海洋性の気候です。

 ただし冬には、北部で降雪が比較的よく見られます。

産業

 主要産業は農業です。

 栽培している植物の種類は多く、果物がとくに多く採れます。

 なお、西部では鉱業も、そして東部では石油や石炭の採掘も行われています。

政治

 国土の項の末尾のとおり、アムネリア・レジアガント・ロイデンヴァイス・ヴェスタガインの4王国が、ローエルン連合王国を構成しています。

 各王国とも専制国家です。

 盟主は、レジアガントの国王が就くと定めています。

 現在の各国の王は、レジアガント王国がアーチバルト・フレーザー6世(47)、アムネリア王国がホルテンシア・エリアス(26)、ロイデンヴァイス王国がヴィクトル・ヘッベル(38)、そしてヴェスタガイン王国がシンベリーン・オーダス(52)です。

 各国の首都は、レジアガント王国がポルトレジア(Portregia:人口約60万人)、アムネリア王国がロジェ(Lodgeh:人口約30万人)、ロイデンヴァイス王国がゴルデンシュタット(Goldenstadt:人口約40万人)、そしてヴェスタガイン王国がヴェスタシャウゼ(Westaschause:人口約50万人)です。なお、連合王国全体の人口は約400万人です。

軍事

 この国には、ローエルン連合防衛軍(the United Army of Loern)という軍組織が存在します。

 これはかなり大規模なもので、兵士の数は約6万人です。兵士は軍の専属で、相当な手練れも多く、他の国々に一目置かれています。

 組織は国の数に対応した4つの軍団からなっていて、第1軍団がレジアガント王国に、第2軍団がアムネリア王国に、第3軍団がロイデンヴァイス王国に、そして第4軍団がヴェスタガイン王国に、それぞれ配置されています。

 なお、各軍団長を統括する長官は、連合王国の首都ポルトレジアにある軍本部に駐在します。これは完全な実力主義によって選ばれ、全軍中で最も優秀な武力・知力を兼ね備えた者が就くことになっています。

 現在の長官はサリアン・ウェズリー(28)です。