7) 戦闘時用のルール(後)

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行動決定・実行の内容

 前ページ「8.行動決定・実行」のなかで具体的に何をするのかを、下のチャートに記しました。

 a.~u.の記号は、以後の説明文の各項目に対応しています。

「行動決定・実行」のチャート

a.キャラクターの配置

 戦場シート(2cm角程度のマス目が書かれた紙)の上に、各キャラクターを表す駒を配置します。(厚紙で作るか、小さなフィギュアを使うかなどで、駒を用意してください)

 PCはPC同士で、敵は敵同士で固めて配置するようにしてください。

 このとき、PCと敵とには、ある程度の距離をとっておくのが普通です。

 参考までに記しておきますと、一般的なPCの配置の仕方は縦2列横3列で、前列に戦士系、後列に術者系のキャラクターを置くものとなっています(PCが6人の場合)。

 こうしたキャラクターの配置は、最初のターンにのみ行います。

b.順番決定

 誰が何番目に行動できるかを調べます。

 方法は2通りありますので、お好きな方をお使いください。

 1つは、各キャラクターが敏捷度の高い順に行動するというものです。

 敏捷度が同じ者がいたら、そのキャラクターごとに適当なダイスを振って、目が大きい者から行動できます。ダイスの目が同じなら、目に差が出るまでダイスを振り続けます。

 もう1つは、各キャラクターが(敏捷度)+1D100の大きい順に行動するというものです。

 このときのダイスは、キャラクターごとに振ります。数値の同じキャラクターがいたら、そのキャラクターだけで1D100を振り直して敏捷度に足す作業を、数値に差が出るまで続けます。

 なお、どちらの場合でも自分の行動を遅らせるのは自由です。

 そうして決定した順位に従って、各キャラクターが1人ずつ、移動・攻撃等の6種の行動の中から1つを選んで実行するのです。(ただし、不意討ちのターンではPCか敵かが行動できなくなっていますが)

c.移動

 これを選んだキャラクターは、戦場シート上を移動力の範囲で移動できます.

 前後左右または斜めに1マス進むことが、移動力1に相当します。障害物(味方は含まず)のあるマスは通過できず、味方や障害物のあるマスには留まれません。

 なお、移動力をフルに使って移動しても、次のターンには再びフルに移動できますが、移動力を使わずに蓄えて次のターンに使うことはできません。

d.攻撃

 この行動を選んだキャラクターは移動を行わずに、その場で攻撃行動に入ります。攻撃の手順は「e.命中判定」「h.ダメージ計算」で、順を追って記します。

e.命中判定

 ここでは、自分の攻撃が目標に命中したかどうかを調べます。

 攻撃方法は3通りです。

 まず、飛道具で遠くを攻撃する場合。

 これは目標との距離が100m(戦場シートは3マスで5m)以内で、間に障害物(この場合、キャラクターは障害物に含みません)がなければ、どこでも1回だけ攻撃できます。

 「弓術士のみの不意討ち」のターンの攻撃は、これに限られます。

 飛道具とは、付属の武器データ表に弓あるいは兼用武器と書かれているもの、およびスリングです。(兼用武器は、遠くを攻撃する場合には投げてしまいますので、以後拾いに行くまで、その武器が手元からなくなります)

 次に、データ表にと書かれた武器で攻撃する場合。

 この場合は、キャラクターは自分のいるマスから2マス以内の範囲にいる目標を、間に障害物がなければ攻撃できます。この場合もキャラクターは障害物には含まれません。

 そして、その他の攻撃の場合。

 飛道具と槍とを除いた全ての武器と、兼用武器を手に持ったまま使う場合、そして武器を持たずに素手で肉弾戦を行う場合がこれに該当します。

 この場合は、間に障害物のない隣接したマスにいる目標にしか攻撃できません。

 なお、いずれの場合にも、定められる目標は原則的に1箇所だけです。

 さて、命中判定の方法ですが、(自分の基本命中率)-(目標の回避率)命中率となっていて、1D100を振って、出た目と命中率とを比べます。

 出た目が命中率以下なら攻撃は命中で、命中率より上なら攻撃は外れです。(攻撃が外れた場合については、身をかわされた・武器で受けられたといったあたりをイメージしてください)

 ただし、出た目が91以上ならば攻撃は無条件で外れで、10以下なら攻撃は無条件で命中です。攻撃目標が回避しない場合も、無条件で命中します。

 また、出た目が自分のキャラクター・シートの快打・昏倒打・致命打のいずれかの率以下だった場合は、そうした攻撃に成功したことになります。

 以上が命中判定で、これを自分の攻撃回数分だけ行います。(飛道具の場合は1回だけです)

f.特殊能力チェック

 命中判定で、快打・昏倒打・致命打が出たときに、以下の処理を行います。

 なお、上記の3つのうちで2つ以上の攻撃がだぶって起こる場合(例:快打率8%、致命打率8%で1D100が5だった場合)、プレイヤーはそのうちの好きなものを1つ選んで採用します。

 快打は、相手の防御力を無視してダメージを計算できます。

 昏倒打は、相手の防御力を無視してダメージを与えられるうえ、目標に3Vチェックを行わせて、チェックが失敗なら目標を気絶させられます。気絶した目標は、気絶した次のターンから、ターンの最初ごとに3Vチェックを行いますが、これに成功するまでは気絶したままです(呪文などによる回復は可能です)。

 そして致命打は、無条件で目標のHPを0にして死亡させます(昏睡ではありません。いきなり死亡させます)。

 つまり、快打や昏倒打のダメージは自分の攻撃力そのものとなります。

 また、致命打が出た場合は目標が死ぬので、自分のそのターンの行動は終わります。

g.行動判定

 これは、自分の攻撃が目標に命中したときのみに行えます。

 目標の特定の場所(腕など)を狙うときにこの判定を行います。

 判定方法は、「6)行動判定」を参照してください。

 狙う場所に応じた+90~-90の難易度設定も、場合に即して適用してください。

h.ダメージ計算

 攻撃が目標に命中したときのみに行います。

 目標に与えるダメージは、(自分の攻撃力)-(目標の防御力)です。

 目標はダメージの分だけ自分の現在のHPを減らし、これを命中した回数分行います。

 HPが初めて0かそれ以下になると、目標は昏睡状態となり、一切の行動がとれなくなります。

 なお、昏睡状態のキャラクターのHPは0として扱います。

 この状態のキャラクターは治療すると復活しますが、放っておくと1日たたないと復活しません(しかも、その時のHPは1となります)。

 また、この状態でいるときに、さらにダメージを受けることがあれば、そのキャラクターは死亡してしまい、蘇生の呪文をかけなければ復活しなくなります。

 ただし、1人の攻撃で(致命打以外によって)同ターンの間に昏睡を経て死亡することはなく、その場合は昏睡止まりとなります。

 なお、快打・昏倒打・致命打の場合は例外的なダメージ計算を行いますので、これらの攻撃が出た場合は「f.特殊能力チェック」を参照してください。

i.移動攻撃

 移動(「c.移動」を参照)したマスの数だけ移動力を減らし、それと攻撃回数とのうちで少ない方の数が攻撃回数となります。この数の範囲内の回数で、攻撃を行ってください。

 (例:移動力4・攻撃回数3のキャラクターが1マス移動した場合、攻撃できる回数は(4-1)と3との少ないほうで、32マス移動した場合、攻撃できる回数は(4-2)と3との少ないほうで、2

 命中判定以降は、攻撃のみを行う場合と同じです。処理を「e.命中判定」に移してください。

 なお、移動は攻撃の前のみに限られ、攻撃してから同ターン内に移動することはできません。

j.呪文詠唱

 呪文を唱える場合は、以下に続くk.~n.の処理を行います。

 なお、呪文を唱え始めてから呪文が効果を現すまでの詠唱時間は、とくに考える必要はありません。

 唱える呪文に必要となるMPは、この時点で減らしておいてください。

k.範囲設定

 唱える呪文が効果範囲を設定する必要のある場合、術者はその範囲を設定しなければなりません(例:「11)呪文解説」にある呪文一覧表の「対象」欄に、「2×3」や「1体」と書かれている場合)。

 呪文一覧表の「対象」欄に従って効果範囲を設定してください。

 例えば、「対象」欄に「2×3」と書かれているなら、縦が2マスで横が3マスか、縦が3マスで横が2マスになっていれば、戦場シート上のどこに範囲を設定しても構いません(斜めには設定できません)。なおこの場合、範囲内にいる者全員に威力が及ぶことになります。

 「対象」欄に「1体」と書かれているなら、戦場にいる者のうちの誰か1人だけ(位置は問いません)を対象にできます。

l.無効化判定

 呪文一覧表の「結界」(呪文を無効化するバリアーのようなものです)の欄に有効と書かれていて、かつ呪文の目標に呪文の抵抗能力がある場合、この判定を行う必要があります。

 無効化能力はパーセントで表されていますので、それを成功率として目標のキャラクターが(複数いるなら1人ずつ)1D100でチェックします。

 チェックに成功したなら、術者のかけた呪文は、そのキャラクターに対しては完全に効果を失います。

 チェックに失敗したなら、呪文は無効化されなかったことになり、処理をm.に移します。

m.抵抗判定

 呪文一覧表の「抵抗」欄に不可と書かれていない呪文に対しては、呪文の目標は呪文による被害を最低限に抑えるために、抵抗を試みることが可能です。

 「抵抗」欄にその成功率が書かれています(4Iなら知恵回避値の4倍が成功率)。抵抗する場合には1D100で成功か失敗かをチェックします。(特殊能力の「抵抗力(魔法)」があれば、それを成功率に足します)

 成功した場合、呪文がダメージを与えるものだったなら、その目標に対してはダメージが半減されます。また、ダイスの目が10以下だったなら、回避値の大きさにかかわらずその目標に対してはダメージが4分の1になります。

 呪文の種類がそれ以外だったなら、その目標に対しては呪文の効果は完全に失われます。

 なお、どちらの場合でもダイスの目が91以上だった場合、抵抗は無条件に失敗となります。

n.効果チェック

 無効化判定や抵抗判定を済ませても呪文の効果が残っている場合、ここでその効果を処理します。

 ダメージ呪文など、ダイスを振る必要のあるものに関しては、ダイスを振ってその効果を求めてください。

 呪文によるダメージは、通常の防具では防ぐことができません。

 なお、攻撃呪文や治療呪文(HPやMPをダイスで操作する呪文)には、精霊魔術ならIを、神聖魔術・暗黒魔術ならPを、精神魔術ならMを、それぞれ威力に加えることができます。

o.防御

 この姿勢をとった場合、楯を持っていればそれを使った行動判定を行うことができます。

 楯を持っていない場合、防御行動をとることによる実質的なメリットはありません。

p.行動判定

 この行動判定は、相手の攻撃が命中する度に行えます。

 この判定に成功すると、楯の防御力の分だけ余分にダメージを減らせます(つまり、楯の防御力を通常の倍として扱うことになります)。

 判定方法は、「6)行動判定」を参照してください。

q.特殊能力行使

 通常の攻撃や呪文にあてはまらないものの処理を行います。

 PCの特殊能力でここに該当するものには渾身の一撃・流儀・ディスペルがあり、敵、とくにモンスターにも様々な特殊能力があります。

r.各種処理

 ここでは人間系キャラクターの一般的な特殊能力と、モンスターの代表的な特殊能力とを記します。

人間系キャラクターの特殊能力

渾身の一撃

 これは、いわばウォーリアーに伝授される技で、自分の怒りの感情を力に変えて放つ攻撃です。

 自分の行動を決める際にこれを行うと宣言すれば、そのターンの自分の攻撃は渾身の一撃を使った攻撃となり、攻撃回数は+1、命中率(基本命中率ではありません)は無条件で90%となり、さらに攻撃力が倍になります。

 ただし、この技の性質上、自分が相手に対して絶対的な善の立場にあること(利己的な目的だけで敵を倒すような場合には適用されません)が必要です。

 また、この攻撃は1日に3回、つまり3ターン分しか使えません(もっとも、3回使い切れることはあまりないとは思われます)。

 ダーク・ソルジャーもこの技を使うことができますが、性格上ほとんど使うことはないでしょう。

流儀

 ナイト、ダーク・ナイトに伝授される技です。

 詳細は「13)流儀解説」を参照してください。

ディスペル

 ビショップ、イリュージョニストは、行動決定の際にこれを行うと宣言すると、1種類のアンデッド(亡者)に対してディスペル(消去)を試みることができます。

 特殊能力欄の「ディスペル」の数値を相手のディスペル値(ディスペル50%などという形で決められています)に足したものがその成功率となり、1D100でディスペルを行う側がチェックします。

 ただし、ダイスの目が10以下なら無条件で成功となり、91以上なら無条件で失敗となります。

 成功したら、指定した種類のアンデッドのみを1D6体まで消去できます。失敗したら何も起こりません。

モンスターの特殊能力

ブレス

 ドラゴンなどが吐く、炎などのことです。

 効果範囲は直線状の1×6マス(斜め設定可)で、プレスを吐く者に接していなければなりません。(ただし、プレスを吐く者を効果範囲内に置くことはできません)

 ダメージはプレスを吐く者のHPの半分です。このダメージは、ダメージ呪文と同様、普通の防具で滅らすことはできません。

 プレスを受けた者は、無効化判定(呪文の場合と同じ。「l.無効化判定」を参照)を行います。

 無効化できない場合は抵抗判定(ダメージ呪文の場合と同じ。5Lチェックを行います。「m.抵抗判定」を参照)を行えます。

 なお、抵抗判定の成功率には、「抵抗力(魔法)」の値を足せます。

ステータスを変える攻撃

 モンスターには、相手のステータス(「8)平常時用のルール」参照)を変えるような攻撃をするものもいます。

 モンスター・データ表「14)モンスター解説」参照)には、「麻痺」や「石化」などと備考欄に書いてあります。以下にそれらの攻撃を2つに分類して解説します。

 なお、これらの攻撃への抵抗成功率には、「抵抗力(毒等)」の値を足せます。

催眠、麻痺、毒、石化

 これらの特殊攻撃は、その能力を持つモンスターの攻撃が目標こ命中するたびに、無条件で行われます。

 攻撃を受けた者が5Vチェックを行い、成功すれば何も起きませんが、失敗すればステータスが変わります。

 また、この能力が2種類以上あるモンスターの攻撃を受けた場合、そのそれぞれについてチェックします。

 催眠のステータスのみは、攻撃を受けた次のターンから、ターンの最初ごとに3Vチェックを行い、成功すれば正常に戻ります。

 しかしそれ以外のステータスは、呪文で回復させない限り正常化することがありません(なお、催眠も呪文で元に戻せます)。

恐怖、魅了、混乱

 これらの特殊攻撃は、その能力を持つモンスター側が「恐怖させる」とか「魅了させる」と宣言して、そのターンをその試みだけに費やすことによって実行されます。

 この場合、「恐怖させる」のと「魅了させる」のとを同時に行うなどといったことはできず、常に1種類の攻撃しかできません。

 目標は、特に記述のない限り1体のみに限定され、その目標は3Mチェックを行って抵抗します。(無効化判定は行えません)

 抵抗に成功すると何も起こりませんが、失敗するとステータスが変わります。

 ステータスが変わったキャラクターは、その次のターンから、ターンの最初ごとに3Mチェックを行って復帰を試みます(これら3つのステータスおよび前記の催眠のうち、複数のステータスを持っている者は、そのそれぞれに対して個別にチェックを行い、成功した分のステータスのみ正常化されます)。

 もちろん呪文によって正常化させることもできます。

飛行

 この特殊能力はいつでも使え、他の行動に影響を及ぼしません。

 この能力を使っているターンは、自分が肉弾攻撃をしなければ相手の肉弾攻撃を受けることはありません。

 なお肉弾攻撃とは、「d.攻撃」に該当する行動のうち、飛道具以外によるものを指します。

s.行動終了

 自分の行動が済んだら、他のキャラクターの行動が済むのを待ちます。(その間に自分がチェックを行う必要性が生じることもあります)

 そして全員の行動が済んだら、そのターンは終わります。

 PC側・敵側の双方に生存者がいるなら「t.交渉または逃走判定へ」に、PC側か敵側かが全滅しているなら「u.戦闘終了・事後処理へ」に、それぞれ移ります。

t.交渉または逃走判定へ

 先程までのターンが終了して、次のターンに移りますが、催眠状態から復帰するかどうかなどといった、ターンの最初に行うチェックはここで行ってください。

 そして処理を、「5.交渉」または「6.逃走判定」に移します。

u.戦闘終了・事後処理へ

 各キャラクターの、根絶・死亡・昏睡・麻痺・毒・石化以外のステータスを正常に戻して、「9.戦闘終了・事後処理」に移ります。